バカルディ・151プルーフ[4](side:大竹)


366 :バカルディ・151プルーフ◆yPCidWtUuM :2006/03/13(月) 21:33:52 

…とにかくだ、どう考えてもおかしい。 

何よりまず、三村の家に置かれたこの手紙が『大竹さんへ』で始まってることがおかしい。 
もしこれが『三村さんへ』の書き間違いだとしたら、今度は石の選択がおかしい。 

黒の奴らはブラックスターが俺の石だと確実に知っている。 
レインボークォーツがこの間拾った好未の石のことだとすれば、
あれを俺が持っていることも知っている。 
意識があった好未は、俺があれを拾ったのをしっかり見ていたはずだ。 

だが、この状況には明らかにもっと根本的なおかしさがある。 

大体、家を襲う事自体がおかしいんだ。 
だってそうだろう。普通みんな、石は肌身離さず持ってる。 
それなのに何で三村の家にあがり込まなきゃならないんだ。直接本人を襲えばいいのに。 


…本人を、襲えばいいのに? 



「おい、三村…」 
「うん?」 
「確か今日は嫁さんと子供、お前の実家に行ってるってロケん時話してたよな」 
「ああ、そうだけど…」 


…なんてこった。 

最悪の事態に気づいてしまって頭を抱える。 
どうしたらいいんだ、この状況。 


「なあ、どーしたんだよ、大竹…?」 


眉をハの字にした戸惑い顔の相方がこちらをのぞき込んできた。 
…相変わらずよく見るとブタみてぇなツラしてんな。 
この間の戦闘の時も使ったフレーズが頭に浮かぶ。 
口に出したらまた、すぐさま三村お得意のツッコミが入りそうだ。 


「あー…、まあアレだ、とりあえず床の土、拭いとくか?」 


わりぃ、今はまだ、俺が完全に整理するための時間が必要だ。