衝撃Drop [序章]


351 名前:衝撃Drop  ◆ozOtJW9BFA  投稿日:2005/04/27(水) 02:32:16 


人生とは実に退屈である。



「ねぇねぇ、これもしかして板倉さんの?」

午前二時三十分の楽屋の中、堤下は相方の板倉に綺麗な宝石をみせた。
「ん?何これ?俺のじゃないけど。」
「…やっぱり板倉さんのでもないんだ…。」
「前ここ使ってた人の忘れ物じゃねぇの?」
「いや、最初俺もそうおもったんだけどさ。ここ数ヶ月工事してたらしくて誰も使ってないんだよね。この部屋。」
堤下は奇怪そうにその宝石を見た。
銀色に緑かかったその石はまるで何かを見つけたかのように輝く。
「どうせこんな所に忘れるような石なんだしそんな大切なもんでもないんじゃね?お守りがわりに持っておけば?」
板倉は読んでいた雑誌をめくりながら言った。
「…う〜ん…そうだね。なんかどことなく神がかった感じだし。お守り代わりにいいかもね。」
そういうと堤下はその宝石をジーンズのポケットに詰め込んだ。
マネージャーからタクシーが来たことを伝えられ腰をあげる二人。
そのとき板倉はふと堤下のジーンズからはみ出てる石を見た。
一瞬、奇妙に輝く石。

石はまるで堤下を真の主と認めたかのように一瞬輝いて見えたのは板倉の勘違いではなかった。

二人はまだ知らない。
この石が後に二人の人生に大きな衝撃を与えることも。
そしてこの石が原因で二人の友情が崩れることも。

今、この壮絶な戦いが幕を開ける。
ToBeContinued...