523 ジーク ◆e1pN4M1XZc 2005/06/05(日) 07:34:09
「………俺は、白側についた方がエエと思う。」
「…………」
テンションはどん底まで落ちてはいるものの、慎重に言葉を選びつつ自分の考えを打ち明ける。
「正直…俺らだけで動くんも限界に近付いてきとる、黒の奴らの襲撃も多くなっとるしな。」
確かにここ最近の黒の奴らの襲撃回数が増加してきてるんは事実やった。
「だから白側に付くと……」
「このまま…みすみす奴らに石を持って行かれたないやろ?」
そんな事は分かってる、分かってはいるが………
「白い奴らだって分からんやろ。」
「俺達の危ない所を助けてくれたのにか?!」
「石目当てで助けてくれたんかも知れないで?」
「…………」
まだ人づてに聞く話や自分で得た情報からじゃ、ハッキリ言って決めかねる………
「とりあえず帰るわ、今日は流石に奴らも来ぃへんやろしな。」
「……………」
「今後の事はまた次の時にでも話そうや。今日はお互い力使い過ぎてヘトヘトやからな。」
「……………」
「……じゃあな。」
俺はカフェに藤原一人を残し家路に着いた。
「早よこんなけったくそ悪い争い終らせな……」
蕀の道でも俺達は俺達のやり方でいったる……
自分の信じた道なんやから……
「今のままじゃアカンねん………井本。近いうちままならん事態がきっと来る筈や……」
この藤原の呟きは暫く後、現実となる。
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